厳冬期のシュラフ選びで
チェックすべき3点とは?
いよいよ冬本番。春夏よりも冬キャンプの方が好きという人も少なくないのでは?
厳冬期のキャンプを最大限楽しむのに欠かせないのが適切なシュラフ選び。
ここでは特に重要なチェックすべき要素を3つ紹介します!
その1.温度評価をチェックする
シュラフには、温度評価が表示されています。これは、最低気温に対するシュラフの有効な温かさを示しています。
寒冷地での使用を考慮して、予想される最低気温よりも低い温度のシュラフを選びましょう。
また、冬季に適したシュラフは、「4シーズン」または「冬季用」の表示がされているので選ぶ際の参考にしてください。
ヨーロピアンノームとは?
ヨーロピアンノームとは、ヨーロッパで寝袋の温度評価を標準化するための厳しい規格です。
この厳格な規格は、異なる製品の比較を可能とし、ユーザーにとってより正確な情報を提供することが目的。シュラフのパフォーマンスに関する標準的な評価方法です。
EN 13537規格とも呼ばれます。
コンフォート温度
一般的な女性が寝袋で快適に眠れる温度を示します。この温度は通常、男性よりも女性が寒さを感じやすいことを考慮して5℃高く設定されています。
リミット温度
寝袋の一般的な使用条件下での最低温度を示します。リミット温度は男性がシュラフ内で丸くなり、8時間眠ることができる温度とされています。
エクストリーム温度
この温度は人が極端な寒冷状態で数時間しか生きられない極限の温度を示しています。基本的にはエクストリーム温度を基準で選ぶのは危険なのでやめましょう。
激安寝袋はヨーロピアンノームの基準を
満たしていない場合も
ECモールでよくある、3,000円〜8,000円程度で購入できる激安寝袋。
見かけて気になった人も多いのでは?実はこのような激安寝袋はヨーロピアンノームの基準を満たしていない製品が大半を占めています。
夏用ならまだしも、命や健康のリスクもある厳冬期用のシュラフは信頼できるメーカーを選ぶのが鉄則です。
その2.ダウン(or中綿)量をチェックする
シュラフのモデル名の末尾や紹介欄に「〜600」のような数字が付いている場合があります。
これはその寝袋に含まれるダウン(or化繊中綿)のグラム数を表しています。
厳冬期のシュラフならダウンは600g以上、化繊中綿なら800g以上がおすすめ。
防水性があればモアベター
基本的にシュラフには表地に撥水加工が施されていることがほとんど。
さらに冷気や結露を防ぐためにも防水モデルを選ぶとモアベターです。
具体的には表地が防水のモデルを選ぶ、ダウンや中綿に撥水加工がされているなどです。
また、防水のシュラフカバーを装着するのも◎
その3.フードやディティールをチェックする
寒さを感じやすい顔や頭部を守るためにも、シュラフはマミー型を選びましょう。
その際、フードがドローコードでしっかりと絞れるか、肩部分にショルダーウォーマーは付いているかなど
冷気をシャットアウトできるディテールの有無を必ず確認してください。
適切なシュラフ選びができていないと
重大な3つのリスクにつながることも…
キャンプはアウトドアの中でも身体的負担が少ないアクティビティではありますが、
冬キャンプでしっかりとしたシュラフ選びができていないと健康や命に関わる重篤なリスクにつながることも。
ここでは主に起こりうる3つのリスクについて紹介します!
リスク1.低体温症に陥ることも
十分な保温性のないシュラフで寝た場合、低体温症につながる危険性が高まります。
保温力の不足は体温が急速に下がり、生命の重篤な状態に至る可能性に繋がります。
リスク2.さらには凍傷やしもやけになる場合も
手や足などの末梢部分が凍傷やしもやけになるリスクも高まります。
シュラフ内が冷たく湿っている場合や手足が濡れている場合は特に注意が必要です。
リスク3.免疫力の低下も免れない
十分な装備がない場合に、寒冷な環境にさらされ続けると免疫力が低下します。
風邪を始め、その他の病気にかかりやすくなります。
【これさえあればどこでもOK!】
編集部お墨付きの厳冬期 シュラフ7選
ここではMokka Gorp編集部が厳選した、「これさあればどこへでもキャンプへ行ける!」シュラフを7つ紹介します。
ダウンと化繊中綿それぞれ紹介しているので、今年の冬の相棒としてぜひ検討してください!
1.NANGA オーロラライト600DX(北斗スポーツ別注)
「NANGA」(ナンガ)が独自開発した防水透湿素材「 AURORA LIGHT 」(オーロラライト)を採用した厳冬期用スリーピングバッグ。
圧倒的な防水透湿性で濡れと冷えをシャットアウトしつつ、不快なムレを排出してくれます。
こちらは「北斗スポーツ」別注のモデルでビビッドカラーの裏地がレトロアウトドアを想起させます。
ナンガ謹製のダウンのおかげで−11℃まで対応可能。
2.NANGA オーロラライト900DX(3ten別注)
「NANGA」(ナンガ)のオーロラライトシリーズの中でも、特にハイスペックなのがこの「オーロラライト900DX」
パンパンに詰め込まれた900gのダウンとショルダーウォーマーで熱を逃しません。
こちらは3ten別注のモデルで、オールブラックに統一することでお求めやすい価格を実現しました。
−19℃まで対応する最高峰モデルです。ちなみに、600DXも900DXもナンガの国内ファクトリーで丁寧に製造されています。
3.ISUKA ニルギリEX
実用的かつ高コスパを誇る「ISUKA」(イスカ)の寝袋。
「ニルギリEX」は防水生地を敢えて採用せず、強撥水加工にとどめたことで大幅なコストカットを実現しました。
720フィルパワーの高品質ダウンが詰まっており、−15℃まで対応します。
4.ISUKA デナリ900
「ISUKA」(イスカ)の「デナリ900は」−25℃まで対応できるオーバースペックが最大の特徴。
基本的な作りは「ニルギリEX」と同じでこちらもコストパフォーマンスに優れたモデルです。
900gのダウンと台形ボックスキルト構造で高いフィット感とコンパクト性を獲得しています。
5.Carinthia Defence 4
ここからは化繊中綿を使用したシュラフを紹介します。
「Carinthia」(カリンシア)の「Defence 4」は世界各国の軍隊でも採用されているミリタリーラインのもの。
特に北欧など厳しい寒冷地帯でも使われていることから信頼性が伺えます。
「G-LOFT」という特殊な化繊ファイバーを中綿としており、結露や雪などで濡れても保温性を失わずにキープする優れもの。
−15℃まで対応しています。オートキャンプや雪中キャンプに特におすすめ。
6.ISUKA アルファライト1300EX
イスカの化繊中綿ラインナップであるアルファライトの中でも、高スペックモデルに位置付けられるのが「アルファライト1300EX」
化繊中綿にも関わらずコンパクトになる「Micro Lite」を使用しているのが特徴で、収納時のサイズは28cm×46cmと化繊中綿シュラフとしてはかなり小さい方です。
瓦ぶき構造と分厚いショルダーウォーマーとフードで脅威の−20℃まで対応しています。
7.Snugpak スリーパーエクスペディションⅡ スクエア
軍用シュラフをルーツにもつイギリスの「Snugpak」(スナグパック)
「スリーパーエクスペディションⅡ スクエア」はその名の通り、マミー型ながら足元が封筒型のような作りになっており、ゆったりとした寝心地が特徴です。
シリコーン製中空繊維の「Isofibre」をたっぷり封入しており、暖かなデッドエアーを確保します。
1万円台半ばながら、−17℃まで対応するモデルです。
適切なシュラフ選びで
冬キャンプを安全に楽しもう
いかがでしたか?冬キャンプや雪中キャンプは装備や寝袋選びさえ間違わなければ、安全に楽しむことができます。
冬ならではの澄んだ空気と景色は他のシーズンでは味わえない独特の喜びがあります。
Mokka Gorpでは他にも役立つアウトドア/ライフスタイルの記事を更新しているので、ぜひチェックをお忘れなく!